カクテルは、レシピ通りに作れば美味しくなるのか

2026年09月08日 15:49
カクテルは、レシピ通りに作れば美味しくなるのか

カクテルは、レシピ通りに作れば美味しくなるのか

こんばんは。

神戸・北野のBAR SAKAI、酒井です。

カクテルには、ちゃんとレシピがあります。

ジン○ml。

レモンジュース○ml。

シロップ○ml。

材料を決められた量で合わせて、シェイクする。

もちろん、それは基本です。

では、

レシピ通りに作れば、誰が作っても同じ味になるのでしょうか?

私は、そうでもないと思っています。

同じ材料。

同じ分量。

同じグラス。

それでも、微妙に味が変わることがあります。

例えばシェイク。

氷の状態や量、シェイクの仕方によって、
カクテルの温度や水分量が変わります。

レモンだって、毎回まったく同じではありません。

その日の状態によって、
酸味や香りが違います。

だからバーテンダーは、
ただレシピを暗記して作っているわけではありません。

「今日は少し酸が強いな」

「このお客様には、もう少し柔らかいほうがいいな」

そんなことを考えながら作っています。

もちろん、勝手にレシピを変えればいいという話ではありません。

基本を守る。

そのうえで、最後の微調整をする。

私はそこがバーテンダーの腕なんじゃないかと思っています。

料理でも同じですよね。

同じレシピを見て作っても、
人によって味が違う。

包丁の入れ方。

火の入れ方。

塩を入れるタイミング。

そういう小さな違いが、
最後には大きな違いになります。

カクテルも同じです。

だから私は、

「レシピを知っていること」と「カクテルを作れること」は別物

だと思っています。

長くバーテンダーをやっていると、
一杯のお酒を見るポイントも変わってきます。

香り。

温度。

口当たり。

余韻。

そして、そのカクテルを飲む人。

全部を合わせて、
一杯を作る。

これが面白いところです。

BARで出てくる一杯は、
単純に材料を混ぜただけのものではありません。

その日の状態を見て、
その人の好みを考えて、
最後の一杯を仕上げる。

だから同じカクテルでも、

「前に飲んだ時と、なんか違う」

と感じることがあります。

それが悪いということではありません。

その日の自分も、
その日の材料も、
その日の空気も、

全部違うからです。

カクテルは、
意外と生ものなんです。

だからこそ面白い。

BAR SAKAIでは、
決められたレシピを大切にしながら、

その一杯を飲む人にとって、
一番美味しい状態を考えて作っています。

もし次にBARでカクテルを飲む機会があれば、

「この一杯、どうやって作ってるんだろう?」

と少しだけ考えてみてください。

いつもより、
カクテルが面白く感じるかもしれません。

今夜も一杯ずつ。

丁寧に作ります。

BAR SAKAI

酒井宏光

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